パーソナルカラーの歴史
パーソナルカラーの歴史についてはパーソナルカラーを学ぶ上で、何度となく話を聞いてきましたが
自分自身への備忘録としてこちらに書き留めておこうと思います。
色に関しての学問はギリシャ時代にまで遡りますが、先ずは現代のパーソナルカラーに関係している基本的な人物とをまとめていきたいと思います。
年代 | 名前 | 理論 |
1928年 | ロバート・ドア (アメリカのデザイナー) | 色彩調和法を発表 『自然界に存在する色は全て(イエローベースとブルーベースの) 2つのグループに分けられる。同じグループの色同士は調和し、別のグループの色とは調和しない』という考え。 ↓ アメリトーン・ペイント社(米国)に導入 「カラーキイプログラム」として発展 |
1934年 | フェイバー・ビレン | 『カラーコンサルタント』という職業を確立 (企業などが対象の幅広い色のコンサルタント) |
1960年代 | ケネディ&ニクソンの大統領選 | (パーソナルカラーの教本などによく出てくるのはこの辺りから) アメリカでの政治戦略に政治家がカラーコンサルタントを求める時代になる。 ケネディー大統領の勝利によりカラーコンサルタントの需要が広がりだす。 |
1961年 | ヨハネス・イッテン (ドイツ/バウハウスの指導者) | 『色彩の芸術』 『その人が好む配色や色彩は、その人の外見的特長や性格と一致する』という考え方。 ↓ 春夏秋冬というわかりやすいイメージで分類 (後のパーソナルカラー4分類) |
1981年 | キャロル・ジャクソン | 『カラー・ミー・ビューティフル』出版 |
1980年代 | 佐藤 泰子 | キャロル・ジャクソンに師事した後、日本でパーソナルカラーを広める |
その他アメリカで学んだ日本人が独自の流派を開発し現在の 4分類、8分類、15分類、16分類法へと派生していく。 | ||
1990年代 | 日本でパーソナルカラーが認知し始める |
ロバート・ドアは色彩学者ではなく、美術学校の学生時代にペンキ塗りのアルバイトをした時に仲間
からきれいに見える色の使い方を学んだようです。
それを理論的にまとめたものが色彩調和法
ペンキ塗りのお仕事をされていた先輩方は感覚と経験によって、調和する色の組み合わせがわかっていたんですね〜。
職人さんって凄い!
イメージ戦略の始まり
『イメージコンサルタント』という職業が増えてきたのが
ケネディーとニクソンの大統領選の時からです。
この話はとても有名な話ですね!
ケネディー大統領が選挙戦でのテレビ演説においてのイメージ戦略。
パーソナルカラーを学ぶ時にはテキストの冒頭で必ず出てきます。
当時の状況
1960年の米大統領選で、民主党のジョン・F・ケネディーと共和党のリチャード・ニクソンが激しい選挙戦を繰り広げていました。
ニクソン候補は8年間の副大統領の経験があり、演説も上手く多くの評論家はニクソンの勝利を確信していました。
ケネディー候補は年齢も若く政治の経験もあまりなかったのです。
でも勝利したのは・・・
皆さんご存知の通りジョン・F・ケネディーです。
ラジオを聞いていた人達はニクソンの勝利を確信していたらしいですが、テレビを見た人はケネディー候補に好印象を抱いたようです。
◾︎ケネディー候補
・濃紺のスーツ
・薄い色のシャツ
・ストライプのシャツ
・テレビでプロにメイクしてもらっている
・2ボタンのフィットしたスーツ
◾︎ニクソン候補
・グレーのスーツ
・白いシャツ
・単色で薄い色のネクタイ
・テレビでプロのメイクを断った
・ゆったりとしたデザインのスーツ
スーツやシャツの色を書いていますが、当時は白黒なので
「色なんか分からないでしょ」と思う方もいるかと思います。
では二人の写真を見てください。
どちらが精悍で頼もしく見えるでしょうか?
左のケネディーですよね?
これは配色の効果が出ています。
濃い色と薄い色の組み合わせはコントラストが出て白黒でもハッキリとした印象になります。
ニクソンの方はコントラストがなくぼんやりとした印象です。
穏やかな人として印象付けるにはこちらの配色も有効だとは思いますが、アメリカのリーダーとしては少し物足りなさを感じます。
またケネディーは顔色をよくするためにプロの方にメイクしてもらったのに対して、
ニクソンは「そんなんいらーん!」と拒否しちゃったんですよね・・。
最近では男性用のBBクリームなどもあり、男性の美容への意識も高いですが、1960年のニクソンは経験も豊富だったので「中身で勝負!」と思ったようです。
ニクソンにとっては悪条件が重なったのは汗も・・
ライトで吹き出す汗をハンカチで拭う姿
見ている方からすると
「緊張してんのかなぁ〜」と思ってしまいます。
メイクも拒否しているからお肌も益々整って見えません。
暑かったからか笑顔も少なかったようです。
意外と年齢は変わらなかった二人
新人のケネディー候補とベテランのニクソン候補と書かれている事が多いのですが
政治の経験ではそうなのですが実年齢では1960年の選挙戦当時ケネディーは43歳、ニクソンは47歳。
年齢差は4歳だけなんです。
ひゃ〜びっくり!
味方によっては青年と年配の方くらい違うように見えますが・・
若干明度差はあるものの、下の書籍の写真ではにニクソンもキリッとして頼もしく見えます。
1960年の大統領選以降、選挙戦ではケネディー大統領の勝利によって
イメージ戦略は益々盛んになっていきました。
男性の仕事においてのイメージ戦略が少しずつ変化して
現在では似合うファッションやメイク、髪型等
よりよく自分自身を美しく見せたいという女性に多く受け入れられています。
ケネディーに学ぶべき事
パーソナルカラーは勿論「似合う色」を見つける診断ですが、日常におけるシーンにおいて活用するのがベストだと思っています。
私は診断を受けていただく時に「似合わない色」やシチュエーション別にイメージできる色をなるべくお伝えするようにしています。
時として悪用のススメをしちゃいます。
「似合わない色」「凡庸とした印象になり色」を着るようにお勧めしたり・・
お子さんのいらっしゃる方は経験あるかもしれませんが、PTAの役を決める時、町内会の役を決める時・・など、パッとしないんで一切発言をしなければ指名される率はかなり減ります。
くじで決める事になってしまったらただのダサい人で終わるかもしれませんが・・
これはケネディーがとった戦略の逆のイメージ戦略になります。
例えばウインタータイプの方が婚活する場合はサマーに寄せたほうが成功率はアップするでしょうし、スプリングのリーダーや上司はオータムに寄せて大人っぽさをプラスしたほうが仕事が出来る印象を出せます。
(こちらは一般的な例で、人によってどの方向に持っていけば良いのかは微妙に変わります。)
パーソナルカラー診断を受けた方はご存知だと思いますが、診断を受ける前に殆どのアナリストはカウンセリングをします。
カウンセリングでお客様の現在の職業や悩みなどを知ることにより、ただ単に「似合う」だけではない幅広いアドバイスをさせていただく事ができます。
これからパーソナルカラー診断を受けられる方はカウンセリング時に是非詳細に書いてくださいね。アナリストは幅広くアドバイスしやすいと思います。
今回は省略させていただきますが、色味によって人に人に与える心理的効果もありますので
(又そちらのお話も書いていこうと思います)色の効果を是非取り入れる事をお勧めします。
あなたも外見戦略で人生の勝者に!
こちらのテキストでも冒頭でパーソナルカラーの歴史について触れています。
この記事を書くにあたりこちらのテキストに記載されている内容を参考にさせていただいた事と私自身が様々なセミナーを受講した時にまとめていた知識を元に書かせて頂きました。
色彩技能パーソナルカラー検定モジュール1のテキストパーソナルカラーとは